身ごもり政略結婚

そんな私の気持ちを大雅さんも理解してくれているようで、仕事を辞めろとは言われなかった。

いや、もしかしたら理解しているのではなくて、無関心なのかもしれないけれど。


天井を見つめて、ふぅ、とため息をつく。

新しい命が宿ったことは喜ばしいのに、体や環境の変化に心がついていかない。

たとえ妊娠しても、今まで通り同じペースで生活できるものだと思い込んでいたが、いきなりつまずいている。


「大丈夫かな、私」


本当はこの不安な気持ちを大雅さんと共有したい。
でも、どうしてもできない。

私たちの仲がそこまで深いものではないからだ。


「やっぱり無理か」


結婚してしまえば、愛も生まれるのではないかとどこかで期待していた。

彼は十分優しいし、不満に思うこともない。
ただ、見えない壁を感じることがあり、恋愛結婚とは違うと感じる。


でも、大恋愛の末に結婚してもケンカをすることもあるか。
いや、私たちはケンカもできないや。

そんなことをあれこれ考えていると余計に気分が悪くなり、私は無理やり目を閉じた。
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