ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】

こんなセレブたちが、シンシアを支えてる。
それは彼女に、それだけの魅力があるから。


豊かな才能と美貌、そして若さ……男性なら、こんな女性と結婚したいって思うのかも――


「明日にはもうアメリカに戻られるそうですが。お忙しいですね」

「ええ。そうなんです。新曲のレコーディングが始まるので。ただ、東京には早めに戻ってきたいと思ってます。会いたい人もいますし」


聞こえてきたシンシアの声に、バクンッと心臓が大きく跳ね。
持っていたグラスを取り落としそうになってしまった。


驚いたのは私だけじゃない。
会場にも、どよめきが走った。


「会いたい人、というのはもしかして……噂されているあの方、でしょうか?」

事前に打ち合わせていたのかもしれない。
騒然とした雰囲気に動じることなく、司会者は視線をまっすぐ、会場の一か所へ注いでる。

舞台下に並んでいたカメラマンたちが、そちらへ一斉にカメラを向けた。

パシャパシャっ……
連続するシャッター音とストロボの光。

すぐにわかった。
その中心に立っているのが、ライアンだって。

< 147 / 394 >

この作品をシェア

pagetop