ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】
背中に落ちてくるかと思ったのに。
痛みも何もない。
ど、どうして?
びくびくしながら、きつく閉じていた瞼を開いていく。
「っぐ、ぅ…………」
振り絞るようなうめき声が降ってきて。
ハッと、亀みたいに縮めていた頭を持ち上げた。
ごく近い距離に、彼の顔があった。
その形のいい眉をきつく寄せ――
「ら……ライアン……?」
視線を動かしていくと、膝立ちになって私の上へ覆いかぶさった彼の両腕が、壁へと伸びている。
その下にぽかっと空いた空間に、自分が囲われていることを知り。
ドクンっ、と胸が大きく打った。
もしかして……守ってくれた?