ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】
……ん?
あれ?
「えっと……違うの?」
「当たり前だろっ! そんなことするわけないじゃないか!」
疑ったの? 傷つくなぁとむくれながら、
彼は私の頬をちょんとつついた。
「シンシアは勘違いしてるだけ。黄が死んでいるのを、最初に見つけたのが僕だったからね」
えっと……黄って、マフィアのボスよね?
ライアンの一人目の養父だったっていう。
「じゃあシンシアも、マフィアと関わりが?」
「そうだよ。僕たちは2人とも黄の養子として、兄妹のように育ったんだ」
なるほど、と頷いた。
彼のことならなんでも知ってる、みたいに匂わせてきた彼女の言葉の数々が、ようやく納得できたから。
でも……人殺し、っていうのは事実じゃないのよね?
「潔白なら、彼女の要求を呑む必要なんてないじゃない?」
そもそもの事実がないのなら、脅迫なんて意味をなさないはずでしょう?
無視すればいいんじゃ?
「うん、そうなんだけど……問題は、その要求の内容でさ」