ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】
「内容?」
聞き返す私に、ライアンが金髪をくしゃりとかき上げて端正な表情を歪めた。
言おうかどうしようか、ものすごく迷ってるみたい。
「ライアン、全部話すって言ったわよね?」
焦れた私が強めの口調で催促するとようやく。
彼の視線がゆっくり、私へと戻ってきた。
大きく深呼吸、そして。
「……僕の子どもを、産みたいって言ってきたんだ」
「っ……」
ひゅっと喉の奥から、息が漏れた。
――今は、彼より欲しいものがあるから。
――聞きたい? 彼との子どもよ。
とっさに思い出したのは、
あの時の驚きと、焦燥感……そして絶望。
「うちの会社に来た時も、そんなこと言ってた」
唇を噛んでうつむく私の肩を、温かな手の平がなだめるように包み込む。
「絶対、おかしいと思った」