ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】
「うわっ!」
ふいをつかれ、たたらを踏みながら室内へ入った彼を確認し。
カチャっ
――な、何を考えてるんだっ君は!
突然背後で閉まったドアに、びっくりしているらしい大河原さんの声を聞きながら、ドアノブを外側から両手で押さえる。
や、やっぱり強引すぎたよね。
こんな子どもの悪戯みたいな……
後悔する間にも、ガチャガチャ、ノブの動きが激しくなる。
うわ、ちょっとこれ、きつい……
さすが男性、力が……
――おい、ちょっと! 君、ここを開けなさい!
カンカンに怒ってるらしい声。
クライアント一件、撃沈か。
ごめんなさい、新条部長。
まずい、手が、外れるっ……
――ドア壊さないでよ、司。