ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】

「よく頑張ったね。ベビーは無事かい?」


必死でこくこく、頷いた。

「……だい、じょうぶだと思っ……っく」


「ライっ! なんで……」
「ライアン・リー!? どういうことだ、なぜここがっ……!?」


狼狽えるシンシアと最上の声、乱れる足音が響き。


瞬く間にライアンの周囲だけ、温度が急降下したように感じた。
ピキン……って、触れたら凍り付きそうなくらいまで。


「最上社長」


怒声じゃない。

なのに、その場にいた全員が金縛りにあったみたいに、動けなくなる。



それくらい、彼の全身から危うい空気が漂っていた。




「返していただこうか――僕の姫を」



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