ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】
「我々が契約している傭兵です。戦闘のプロですから、五体満足で生きていたければ抵抗しない方が身のためですよ? まぁ無理にとは言いませんが」
その言葉が、決定打だった。
最上がまずガクッと膝をつき、石塚や手下の男たちも次々と武器を取り落とし、両手を上げた。
そして、シンシアも……
「なんなのよっなんなの、こんなことでなんでわたしが、こんなところでっ…………×××、×××……!!」
地団駄踏みながら、わめいた最後の部分は、たぶん中国語だ。
私には聞き取れなかったけど、それでよかったんだと思う。
見上げたライアンの顔が嫌悪感も露わに歪んでいて、相当ひどい言葉なんだってことが予想できたから。
「ライアン……」
小さく呼ぶと、彼の眉間の皺が瞬く間に解けた。
「飛鳥」
柔らかな声と眼差しに、
ようやく終わった、もう大丈夫なんだと、安堵が波のように押し寄せてきて。
忘れていた疲労感が、今更ながら全身に蘇る。
ちょっと、眠ってもいいかな。
すごく疲れちゃった、から……
口の中でつぶやきながら、彼へともたれかかった。
「アスカ・マスギ!」