ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】

「ん……」

甘い匂いに、鼻がひくっと動いた。

なに、この匂い……ものすごく、おいしそう……


「Good morning my princess」

そんなささやきが聞こえたと思ったら。
ちゅぷっと私の唇を割って、熱い舌が入ってきた。


「んんっ……」


優しく口の中を弄られて、誘われて。
はしたなく動き出した私の舌は、あっという間に絡めとられる。


ちゅくっ……ちゅっ……

煽情的な音が鼓膜を刺激し、
まどろみから揺り起こされ――


「っは……ぁ」

熱っぽい息を吐きだして、瞼を薄く開けると。
あふれる朝日を背負った王子様が、笑いながら私を見下ろしていた。


「Happy birthday, sweet heart」


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