ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】

うん。
今ここで。それでいい。

一度そう決めたら、それがベストだって気がしてきた。

もともと籍を入れるだけでも、って思ってたし。

確かにそこには、
純白のウェディングドレスやブーケも、誓いの言葉を唱えてくれる神父様も、
ライスシャワーで祝福してくれる友人や家族の姿もなくて。

夢見た理想とは、随分違うけど……


「あ、でも飛鳥のドレス姿は見たいな。今から買ってこようか」

顎に手を当て考え込むライアンへ、笑ってかぶりを振った。


「大事なのは気持ちでしょ。主役はそろってるし、それでいいじゃない」


十分だ。

彼が今日に間に合うように帰って来てくれた、それだけで。


ものすごく、幸せ。

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