ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】
「あら、類友だったくせにー」
ジトっと見つめられて、たじろいだ。
「ちょっ……あいつとオレを一緒にしないでよ」
焦るオレの首に両腕を絡めて、あやすように見上げる奈央さん。
「そうね。拓巳は変わった。ライアンも、でしょ?」
「う。まぁ……そう、だけど」
それは、事実だ。
あいつは変わった。オレ以上に。
――強くなれ。彼女を守れるくらい、強く。
オレの言葉を、あいつは実践し続けている。
出会ったばかりの頃は、ただの女ったらし、に見えなくもなかったあいつが。
飛鳥さんを守るため、飛鳥さんを幸せにするため
ただその想いだけで、自分を変えた。
眠っていた才能を目覚めさせ、高みへと羽ばたいて――
「何を考えてるの?」
「んー……女性って、すごいなって」
奈央さんの腰を引き寄せ、嘆息する。