只今、愛の診察中につき。
「…あの、どこへ向かっているんですか?」
ここまでスーパーらしきお店が何軒かあったのに、見事にスルーして車は繁華街らしき所へどんどん近付いている。
「ふふっ。ナイショ!」
「先生、ナイショばかりです…」
「ははっ!そうかも。って…、ホラ。着いたよ」
着いた。と、言って滑り込んだところはコインパーキング。
そこに速やかに車を停めると、「こっち」と優しく手を引かれわたしの歩幅に合わせて歩き出した。
程無くして見えてきたのは、誰でも知っている高級な物ばかりを揃えた商業施設。
そこに先生は迷いもなく入ろうとする。
「先生っ!ちょっ、ちょちょちょ!ちょっと待って下さいっ」
「どしたの?」
「こ、ここ!高いものしか置いてない所ですっ!」
「?知ってるけど?」
「し、知ってるけどって…!」
アッサリとした答えに焦りを隠せないわたし。
けれど先生はそんなわたしなんてお構い無しにわたしを引っ張り店内に迷わず入ってしまった。