只今、愛の診察中につき。

「ーーさて、」

ガチャリと玄関のドアと鍵を閉めて
ゆっくりと部屋にあがる要さん。

「どうしたものかな。ねぇ?響」

口許は美しい弧を描いていても、その目は冷たく決して笑ってなどいなかった。

「そんなにお洒落して、他の男に会いに行こうとしたんだ?」

「ちがっ…!叶はただの幼なじみ……っ」

「向こうは響のこと『ただの幼なじみ』って思ってないとしたら…?」

「?どういうっ……!!」

一瞬で間合いを詰められたと思ったらグイッと腕を引かれ、強引に唇を塞がれた。

「んぅ……っ!」

乱暴にされてるのに不思議とこの間みたいな恐怖を感じなくて、キスを繰り返される度に身体の奥がジンジン痺れてく。

「……ぁ…」

唇を離された時にはもう身体の力が抜けていた。

そんなわたしを抱き止めた要さんは、

「ふっ……いい表情(かお)」

と意地悪く笑ったかと思うとわたしを寝室へと運んだ。





ドサッ。

わたしをベッドへ寝かせると要さんは白衣を素早く脱ぎ、ネクタイをシュルッと外した。

その動作がメチャクチャ色っぽくて
ボーッと夢心地でそのさまを見ていると
わたしの視線に気付いた要さんが

「響……いまが、『いま』だよな?」

「……え?あ、」

あの時、自分が言った言葉を思い出す。

『わたし…、ハジメテは先生とがいいです。……でも、それはきっと、今じゃないです…』

「…要さんは、わたしのこと、好き?」

「あぁ」

「なら、なんで今まで、抱いてくれなかったの……っ?」

感情が昂(たかぶ)って声が震える。
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