幼馴染は恋をする

コーヒーを入れたカップを二つ持ち、置いた。
俺は向かいに腰かけた。

俺は、下で朝ちゃんを見た時から焦り始めたんだと思った。こうして明るい部屋で見た朝ちゃんは綺麗だった。そんな…男の感情で見ている俺は…。
一年生ならまだ違ったかも知れない。18になった朝ちゃんは驚く程、大人びていた。

「恵和君も、もう小学生になってますよね」

「……ん、ああ、そうだよ。三年生だ。元気にしてる」

…俺の方が話に詰まってどうする。話そうかって言っておきながら、朝ちゃんに見惚れてるなんて……どうかしてる。……さぞや学校でモテてるだろうな。

「手紙はとってあるよ。全部ね」

「…ぇ。…本当ですか?…私、…気持ち悪い、ストーカーみたいなことをずっと続けて。でも止められなくて。…止めてしまったら忘れられちゃうと思って。ここに来てはいけないって、言われてるのに。忘れられたくなくて…」

「朝ちゃん…。朝…」

…え?

「俺は……こんなおじさんだ。もう40だって近いんだ」

「37歳です…」

「あ、うん、そうだ。朝ちゃんからしたらずっと、知り合いになった時からおじさんなんだ」

「知ってます、そんなこと、知ってます」

「俺は離婚もしてる、恵和も居る」

「知ってます」

「俺は…」

「そうやって、歳…離婚、恵和君のことを言って、私を寄せ付けないようにしていたんですよね…」

……。

「嫌いですか?私のこと。やっぱりこんな風に思い続けてるのって気持ち悪いですか?」

…。

「…そうじゃないって…もし、思ってくれてるなら、そう言ってくれることは無理なんですか?……私、今はまだ高校生だけど18にはなりました。…大丈夫ですよね?子供だけど、子供じゃないから。だから、…だから部屋にも入りました…」

「朝ちゃん…」

「さっき…偶然ですか?朝って、呼んでくれました。私、ドキドキしました、それだけでドキドキして…。今もずっとしてる…。簡単過ぎますか?私、柳内さんにそう呼ばれただけで今まで経験したことがないほど心臓が苦しくて騒がしい…おかしいですか?」

…。

「話をしようって、言ってくれました。それはなんですか?どんな話?また、駄目だよって言われるんですか?」
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