“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
レティーシア様はゴホンと咳払いして、ミシェル様に長椅子を勧めた。
「ミシェル様、どうぞ。お菓子とお茶も、用意いたしておりますの」
「お構いなく」
王太子妃候補ということで、ミシェル様は丁寧な態度を崩さない。けれど、いつも以上に表情は硬いように思えた。
「彼女は、助手のエリー・グラスランド」
「……」
ミシェル様直々に紹介してくれたのだが、レティーシア様は思いっきりツーンとしながら無視してくれた。まあ、想定内のことだ。
「エリーも、同席しても?」
「ミシェル様がどうしてもと言うのならば、構いませんわ」
ミシェル様は私に座れという合図を出す。いや、今のは「本当はすごく嫌なんだけど」という気持ちがありありと現れていた。
なんというか、いろいろとわかりやすい御方である。
レティーシア・ルメール──デルフィネ様の連れ子で、急に王太子妃候補となった。
実際に会ってみると、そうなってしまったのも不思議ではないと思ってしまった。確かに彼女はとびきりの美少女だし、気品がある。少々高慢なところもあるが、それすら不思議な魅力だと感じてしまう。正真正銘、王太子妃の器があるのかもしれない。
ただ、ミシェル様への好意は、駄々洩れている。まったく隠しきれていない。まあ、好意を抱くのも無理はない。だって、相手は国内紳士代表みたいな完璧貴公子、ミシェル様だ。
「ミシェル様、どうぞ。お菓子とお茶も、用意いたしておりますの」
「お構いなく」
王太子妃候補ということで、ミシェル様は丁寧な態度を崩さない。けれど、いつも以上に表情は硬いように思えた。
「彼女は、助手のエリー・グラスランド」
「……」
ミシェル様直々に紹介してくれたのだが、レティーシア様は思いっきりツーンとしながら無視してくれた。まあ、想定内のことだ。
「エリーも、同席しても?」
「ミシェル様がどうしてもと言うのならば、構いませんわ」
ミシェル様は私に座れという合図を出す。いや、今のは「本当はすごく嫌なんだけど」という気持ちがありありと現れていた。
なんというか、いろいろとわかりやすい御方である。
レティーシア・ルメール──デルフィネ様の連れ子で、急に王太子妃候補となった。
実際に会ってみると、そうなってしまったのも不思議ではないと思ってしまった。確かに彼女はとびきりの美少女だし、気品がある。少々高慢なところもあるが、それすら不思議な魅力だと感じてしまう。正真正銘、王太子妃の器があるのかもしれない。
ただ、ミシェル様への好意は、駄々洩れている。まったく隠しきれていない。まあ、好意を抱くのも無理はない。だって、相手は国内紳士代表みたいな完璧貴公子、ミシェル様だ。