“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
第三章 エリー・グラスランド、公爵家に潜入する
誰がアリアンヌお嬢様の薔薇園を潰して東屋を作るように命じたのか。

その犯人はきっと、アリアンヌお嬢様に防虫剤入りの美容クリームを準備した者に違いない。

イリスとドリスは相変わらず、レティーシア様を疑っているようだ。

メアリーさんは、犯人など考えたくもないと頭を抱えている。

ミシェル様の考えは、レティーシア様だと勝手に決めつけるのはよくないと言う。しっかり調べたほうがいいとも。

しかし、内部を調査したくても、私以外の人々は顔が知れている。潜入調査は難しい。となれば、私が行くしかないだろう。

幸い、私の顔は地味で、印象に残りにくい。そのため、しっかり変装したらレティーシア様にもバレないはずだ。

一日三時間、週に四回ほど潜入することとなった。意外にも、短時間勤務の使用人は多いらしい。副業にしている人も多いのだとか。
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