“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
「では、魔法をかけますね」

瓶を大きな木箱に入れ、中に布を敷く。その上に瓶を置いた。

息を吸って、はく。集中して、魔法をかけた。

「うちふるえろ──振動(ヴィブラシオン)!」

瓶がぶるぶると震え、中の化粧水が振り動かされる。だんだんと、中身に変化が起こる。

増粘剤は強い粘りを出す物質で、化粧水をジェル状にしていった。

ちなみに、増粘剤は粉末トウモロコシに細菌を加え、発酵させたものである。保湿性を高め、肌に保護膜を作ってくれるのだ。

「そんなわけで、蜂蜜薔薇水の化粧ジェリーの完成です」

まずは、自分達の肌に使い、問題ないか使ってみる。

「いい香り」

「うっとりする」

さすが、アリアンヌお嬢様の薔薇だ。香りが濃い。そして、手の甲に塗ると、肌が柔らかくなったような気がする。

「しっとりなった気がする」

「ツルツルになったような気がする」

評判は上々だ。きっと、アリアンヌお嬢様も喜んでくれるだろう。
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