“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
「驚きましたわ。お医者様の薬ではなく、お母様が作った薬を飲ませていたなんて……」

その翌日、ルメートル公爵の体の具合が悪くなったらしい。

「信じたくはないけれど、お母様は何か、お義父様の体調が悪くなるお薬を飲ませているのではないかと思って……」

レティーシア様はハンカチに包んでいた何かを、テーブルの上に出した。

「これは、お義父様に飲ませていた薬を包んでいた紙ですわ。少しだけ、残っていますの」

これが何なのか、調べたいという。

「ミシェル様は、錬金術師の知り合いはいらしゃいますか?」

「いる。調査も可能だろう。その前に、錬金術師から預かった道具で、調べることが可能だ。エリー、水晶は持っているか?」

「はい」

ポケットの中から、水晶を取り出す。すぐに、残っていた薬を紙ごと水晶に付けた。

「もしも毒であれば、紫色に光るようになっている」

レティーシア様は水晶の様子を、神妙な面持ちで見つめていた。
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