“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
「その件に関連しているのだけれど、実は、わたくしのお母様が……その……」

「お父様に、何かしていたの?」

「え、ええ。ど、薬に毒を、盛っていたようなの」

「な、なんですって!?」

「ご、ごめんなさい」

「な、なぜ、お父様に、毒を?」

「たぶん、公爵家を思うように操るためだと」

「まあ!」

しばし、アリアンヌお嬢様は絶句していた。それだけ、衝撃的な情報だったのだろう。

「アリアンヌお義姉様……ごめんなさい。本当に、ごめんなさい」

「どうしてレティーシアが謝るの? あなたはまったく悪くないじゃない」

「わ、私のお母様がしたことだし……」

「それでも、あなたは悪くないのよ。罪は、その人だけのもの。家族は、関係ないの」

「でも、お母様は、わ、私を王太子妃にするために、こ、こんなことを、したのかもしれませんの」

「そうだとしても、それはあなたがお父様に毒を盛ってと望んだことではないのでしょう?」

「ええ……」

「だったら、まったく関係ないわ」

「……」

「大丈夫。わたくしは、あなたの味方だから」

アリアンヌお嬢様はそう言って、レティーシア様の背中を優しく撫でる。
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