“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
アリアンヌお嬢様の看病は一ヵ月続いた。ルメートル公爵の毒はきれいに抜けきり、起き上がることができるまで回復していた。

ただ、記憶に障害があるようで、アリアンヌお嬢様のことが誰だかわからない状態であるという。

穏やかさを取り戻したルメートル公爵は、付きっきりで看病するアリアンヌお嬢様を、「親切なお嬢さん」と呼んでいる。レティーシア様のことも同様に。

ただ、幼いころのアリアンヌお嬢様の記憶はあるようで、時折懐かしそうな顔をして語り出すことがあるようだ。

今日も「私の愛らしい娘は、どこに行ってしまったのか」とアリアンヌお嬢様の前で話していた。

さすがのアリアンヌお嬢様も、辛そうだった。そういう時は、レティーシア様が一生懸命元気づけている。
< 217 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop