“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
「まず、ルメートル公爵家は現在、アリアンヌお嬢様派と、義妹であるレティーシア様派に分かれている。王太子妃となれば、味方に付いた者達も、もれなく恩恵を授かることができるのだ」

知識と品格、美しさと強さを兼ね備えた女性が、王太子妃として選ばれるようだ。

「半年に一度行われる、王太子妃候補の審査を行った結果、すべてにおいてレティーシア様が勝っていたのだ」

「そう、だったのですね」

結果を見たアリアンヌお嬢様の侍女達は、レティーシア様派に寝返ったらしい。

メアリーさんは拳を強く握り、悔しそうに吐き捨てる。

「あいつら、ひどいですよ! 今まで、アリアンヌお嬢様がお菓子をあげたり、レースを分けてあげたりしたことも、すっかりぽんと忘れて!」

すっかりぽんで笑いそうになったけれど、話事態は深刻そのもの。奥歯を噛みしめ、笑わないようにする。

それにしても、アリアンヌお嬢様は大変な状況の中に身を置いているようだ。
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