“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
考えただけで、腹が立ってくる。あれはきっと、食紅か何かで色付けされているのだろう。はっきり言って、粗悪品だ。

「ねえ、エリー、あなた、大丈夫だったの?」

「あ──はい! おかげさまで。看病も、してくださったようで。心から、感謝します」

「また、侍女がいなくなったって噂されたら、私に名に傷か付くからよ」

「は、はあ」

メアリーさんが耳元で、「アリアンヌお嬢様はお気になさらずと言いたいのですよ」と囁いてくれた。なるほど。行動と言動がちぐはぐな御方なのだろう。ミシェル様がアリアンヌお嬢様のことを、不器用だと評した意味を理解した。

< 40 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop