“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
ためにし、美容クリームを垂らしてみると紫色に光った。

「それで、こっちの石鹸は平気」

「本当ですね」

「それにしても、これ、面白いね。石鹸に、肌に良い成分が入っているのか」

「ええ。ローレル石鹸です」

「ふーん、始めて聞いたな。どこの工房で買った品なんだ?」

その質問から遮るように、ミシェル様が前に立ちはだかる。そして、ソールさんの手にあったローレル石鹸も取って、私のエプロンのポケットに入れた。

ミシェル様は私の肩を掴み、部屋から出ようとする。

「おい、ミシェル! 礼も言わずに帰るなんて、酷いじゃないか!」

「深く感謝する」

「あの、ありがとうございました!」

報酬の入った革袋はテーブルに置かれた。それに気づいたソールさんは、以降は文句を言わなくなる。
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