新妻ですが、離婚を所望いたします~御曹司との甘くて淫らな新婚生活~
想像くらい、できたはずなのに。
それでも軽率な発言をしてしまった自分が、心底嫌になる。
少し強めに皐月くんの手を握り返して、まっすぐその端整な顔を見上げる。
「ごめん皐月くん、馬鹿なこと言った。本気でやろうと思ったわけじゃないの」
そう言って私は、思いきって彼の頬に左手を伸ばす。
「それから……私が階段から落ちたことに、そうやって罪悪感を持たなくていいんだよ。むしろ私の方が、ずっと迷惑かけてばかりでごめんなさい」
初めて自分から触れた皐月くんの肌は、なめらかで、少しひんやりしていた。
無言のまま、彼がその左手にも自分の手のひらを重ねる。
メガネのレンズ越しに見えるふたつの目は、怒っているようにも、悲しそうにも見えた。
「迷惑じゃない。もっと、頼って欲しいくらいだ。仕事だって、まだ休んで家でゆっくり療養していてよかったのに」
「だって、療養って言っても身体は元気だし……ただ住まわせてもらうのは申し訳ないというか」
「あそこは俺と礼ふたりの家なんだから、申し訳ないと思うこと自体必要ないんだ。それに俺は、おまえがいてくれればそれだけでいい」
両手を握られながらそんな熱烈なセリフをかけられ、反射的にボボッと頬が熱くなる。
こ、これは、反則だってば。現時点での私は、こういう言葉もらい慣れてないんだから!
おそらく赤面しているであろうこちらの様子に気がついて、皐月くんがちょっとだけ目をみはった。
それからどこか気まずそうに視線を逸らし、私の左手だけを解放する。
それでも軽率な発言をしてしまった自分が、心底嫌になる。
少し強めに皐月くんの手を握り返して、まっすぐその端整な顔を見上げる。
「ごめん皐月くん、馬鹿なこと言った。本気でやろうと思ったわけじゃないの」
そう言って私は、思いきって彼の頬に左手を伸ばす。
「それから……私が階段から落ちたことに、そうやって罪悪感を持たなくていいんだよ。むしろ私の方が、ずっと迷惑かけてばかりでごめんなさい」
初めて自分から触れた皐月くんの肌は、なめらかで、少しひんやりしていた。
無言のまま、彼がその左手にも自分の手のひらを重ねる。
メガネのレンズ越しに見えるふたつの目は、怒っているようにも、悲しそうにも見えた。
「迷惑じゃない。もっと、頼って欲しいくらいだ。仕事だって、まだ休んで家でゆっくり療養していてよかったのに」
「だって、療養って言っても身体は元気だし……ただ住まわせてもらうのは申し訳ないというか」
「あそこは俺と礼ふたりの家なんだから、申し訳ないと思うこと自体必要ないんだ。それに俺は、おまえがいてくれればそれだけでいい」
両手を握られながらそんな熱烈なセリフをかけられ、反射的にボボッと頬が熱くなる。
こ、これは、反則だってば。現時点での私は、こういう言葉もらい慣れてないんだから!
おそらく赤面しているであろうこちらの様子に気がついて、皐月くんがちょっとだけ目をみはった。
それからどこか気まずそうに視線を逸らし、私の左手だけを解放する。