好きになるには理由があります
「いえ、筋肉うんぬんは、ただのきっかけですよ。

 そこまでずっとくすぶってたなにかが二人の間にあって、そこで火がついただけだったんですよ、きっと。

 お互いが理想的な相手に見えてた結果だと母は申しておりました」

「深いな、お母さん。
 まあ、心配せずとも、俺はお前になんの理想も見出していないから大丈夫だ」
と言われ、

 それもどうなんですかね……。
 まだ付き合ってもいないのにその状態、
と深月は思っていた。

「ところで、秘書に来る決心はついたか」

「だから、お断りしますって。
 貴方こそ、舞ってくださる決心はついたんですか?」
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