好きになるには理由があります
 そうか。
 それで、この間も此処に座れとか言って、ご丁寧にパイプ椅子まで用意して、喜一さんの動きがよく見える位置に座らされてたのか、と気がついた。

 自分の舞でいっぱいいっぱいで。

 万蔵が参加できなくなったせいで、誰がどう役を動く予定なのか、いまいちわかっていなかったから。

 ちなみに、万蔵は足以外は相変わらず、元気いっぱいだ。

「……はめられた」
と陽太は呟く。

「そういえば、いつの間にか、覚えてしまってるじゃないかっ」

「さすがですね」
と深月は苦笑いした。

 則雄たちの作戦にバッチリはまってしまったようだった。


 

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