好きになるには理由があります
「大丈夫か?
清春とで息合うのか?」
二人の登場に漁船で見ているおじさんたちが心配している。
だが、舞台を見ながら、則雄は、ひひひ、と笑った。
「大丈夫だろ。
あの二人の心はひとつになっている」
と。
扇を手に舞う、面を外した陽太と清春。
神楽は終わりに向けて、人数が減っていき、今は人の姿をした陽太と清春だけが舞っていた。
うん。
息がぴったりだ。
お互いが相手の一挙手一投足に意識を向けている感じだ、と思いながら深月が見ていると、則雄が笑って言ってきた。
「二人とも、お前に深月は渡さんっ、と思って、相手のことを意識してるからな。
下手な恋人同士より、相手の空気が読めるんだろ」
……今、ちょっと清ちゃんに嫉妬してしまいましたよ、ノリさん。