転生令嬢は小食王子のお食事係
 ふと、エマが静かなことに気づく。
「エマ? もしかして苦手でしたか……?」
 手に持っているスプーンには、もうマヨネーズがなくなっているので、食べてみたんだとは思う。そのスプーンを持ったまま小刻みに震えている。
 卵がダメだったとか……?
 うつむいているエマの様子が気になって私は覗き込もうとする。
 すると、エマがばっと顔を上げた。
「アイリーン様!」
「は、はい!」
「なんですかこれめちゃくちゃおいしいです!」
「あ、それはよかったです」
 どうやらおいしさのあまり感動して震えていたらしい。
「これ、私にも作れますか!?」
「ええ、もちろん。混ぜるのが大変ですけど、それさえがんばれば誰にでも作れると思います」
「アイリーン様、是非私にも教えてください!」
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