転生令嬢は小食王子のお食事係
「いいですよ」
 本当にマヨネーズが気に入ったらしい。エマの勢いがすごくて私は頷いた。

 エマにマヨネーズ作りをレクチャーしながら、私は残りの調理を進めていく。
 オーブンで焼いているキッシュは途中で位置を入れ替える。オーブンの中でも火力が強い場所とそうじゃないところがあるので、焼きむらを防ぐために必要なのだ。
 そして、できあがったスープストックを使って、かぶのスープも作る。
 サイコロ状に切ったかぶとたまねぎ、細かく刻んだかぶの茎が入ったスープだ。
 最後にエマが鬼気迫る顔で作り上げたマヨネーズを使ったクレソンとキャベツのサラダ。
 これが今日の昼食だ。
「まあ見たことのない料理ですね」
 食堂にできあがった料理を並べると、部屋を整えていたマリオンがやってくる。
「キッシュははじめてかもしれないわね。できたてのうちにみんなで食べましょう」
 食堂には三人分の食事が並ぶ。
 本来は身分があるので、私、マリオン、エマが食事を一緒に取ることはないのだが、ここには三人しかいないのだから別々で食べるなんて寂しい。
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