転生令嬢は小食王子のお食事係
「私もお掃除はできると思います。確かに経験はありませんが、お鍋や調理器具を洗ったりなんかはできると思うのです。お料理はお片づけまでがお料理ですし!」
 こちらの世界でお料理するときは、実家でも王妃宮でもエマのようなキッチンメイドに補助をしてもらうことが多いが、多少の片づけは自分で行っていた。
 当然、小さい鍋やフライパンは自分で洗うこともあるのだ。
 それも掃除の一部と考えたら、令嬢の私だって戦力外ではないはずだ。
 私の言葉に、マリオンとエマは視線を合わせる。会話はないが、ふたりは小さく頷き合う。
「では、アイリーン様は調理器具を洗う作業をお願いいたします」
「わかったわ」
 マリオンとエマは、比較的簡単な作業を任せることで納得したらしい。
 ふたりの承諾が出たところで、早速掃除を開始する。
 私は鍋が収納されている棚にあるものを、使えそうなものとそうでないものに仕分ける。
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