転生令嬢は小食王子のお食事係
 いつから使われていないのかわからないが、白く埃をかぶったものがほとんどだ。
 離れの厨房でもそうだったが、鉄製の鍋やフライパンは定期的に油をなじませないと傷んでくる。
 手頃なサイズの鍋を選ぶと、洗い場まで持っていく。
 大きな桶の中に水を注いでせっけん溶かし、その中に鍋を入れ、たわしを使って埃と古くなった油を洗い落とす。
 埃が取れると、状態がわかる。
 錆が浮いているものはよけて、きれいなものを使うことにする。
 王妃宮のように人数がいるわけではないので、それほど大きな鍋を使うことはないだろう。
 せっけんをきれいにすすぐと、食器を乾燥させるための専用のラックにかけておく。 そのラックも埃をかぶっていたので、あらかじめきれいにしておいた。
 鍋類の洗浄が終わったら、今度は調理器具やカトラリーを確認しようと思う。
 収納していると思われる場所に目星をつけて探していると、厨房の入り口から「あら」と声がした。
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