転生令嬢は小食王子のお食事係
 調理にかかった時間は十五分ほど。その間、マリオンがお茶を出してくれていた。
「お待たせいたしました」
 声をかけると、テオと話していたらしいレオナール様がこちらに顔を向けてくる。
「マリオン、給仕をお願いします」
「はい」
 マリオンに声をかけると、彼女は料理ののったトレーを持つが、そこで逡巡する。
 毒味をどうするか考えているのね……!
 こういった場合、本来ならばまず側仕えが毒味をしてから主人に料理を出す。
 しかし、テオは使用人ではあるが側仕えではない。
 どうしようか考えているマリオンの視線がうろうろしている。
「あー、俺が毒味するからマリオンちゃん、こっちに」
「へっ……!?」
 テオの呼びかけに、マリオンは驚きのあまり変な声を出した。小さく「ちゃん……?」と呟いてもいる。
 しかし、その言葉に従って、彼の元へ料理を運ぶ。
「いいですよね、殿下?」
「ああ」
 レオナール様が了承しているならばと、私は料理の説明をすることにした。
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