転生令嬢は小食王子のお食事係
 とはいえ、外聞が悪いと言われようとも、おいしいものを前にした私には料理を諦めるという選択肢はなかった。だからもし、仲良くしてくれたオリアーナ様に失望されたらそれは甘んじて受けよう……。
 心の中で最悪の想像をしつつ、私は王妃様がいらっしゃるのを大人しく待った。
 やがて長年最側近を務められている女官を伴って王妃様がお茶会室にいらっしゃった。
 待っていた女官たちは優雅に立ち上がり、王妃様を出迎える。
「皆様、ごきげんよう」
 王妃様の言葉に女官たちが答える。
 にこりと笑みを浮かべる王妃様は一人ひとりのお顔を確かめるように、女官たちに視線を向ける。
 そして、私と目が合ったとき時、一段と笑みを深めた。
 緊張の極みだった私の心臓がさらにドクンと跳ねる。
 一瞬の交わりはすぐに解け、王妃様は席に座った。
 いよいよお茶の開始である。
 給仕のメイドによって、お茶が配られていく。
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