転生令嬢は小食王子のお食事係
「まあ、そうですね。今できるところからするのがよろしいかと思いますから」
 マリオンも納得してくれたようだ。
「では、マリオンは昨日に引き続きお部屋を整えてください。エマは私と一緒にお料理をしましょう」
「かしこまりました」
「了解です!」
 今日の動きを確認して、それぞれ動き出す。
 私はエマと共に厨房へ向かった。
 到着するなり、エマはわくわくした様子でこちらを見つめる。
「アイリーン様、今日は何を作りますか!?」
 エマと料理をするのは、王子宮に来る前日にフィナンシェを作って以来だ。その前は厨房に行くのを自粛していた。
 これから三ヶ月は一緒に料理できるので、私も嬉しい。
「まずは食材を確認させてください。それから作るものを決めましょう」
「あ、そうですね! じゃあこちらへどうぞ!」
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