できすぎる上司♂と不器用すぎる部下♀
「あぁ。」
司は自分の手に戻ってきたキーケースを見つめる。

「独立されるんですか?」
「あぁ。」

「頑張ってくださいね。」
桃は必死に笑顔を司に向ける。

「桃。」
久しぶりにそう呼ばれて桃の我慢が途切れそうになる。

「なんですか?」
ごまかして明るく返事をすると司は真剣な顔をしている。
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