年下幼なじみにずっと愛されてました
『遥!体育なの?』
『うん。莉子は美術?』
『うん!』
『莉子、美術のセンスないんだよなー。』
『うるさい!遥だって上手くはないでしょ!』
『でも、莉子よりはマシ。』
『もう!』
怒る莉子を笑いながら頭を撫でる遥
昔から莉子の手触りの良い綺麗な髪が好きで、学校で偶然会った時とかは特に髪の毛に指を通して触っていた。
『白石さん、ちょっといい。』
お昼の時間になって、ざわざわとしている教室に来たのは3年生の女子だった。
接点のない人で、誰だろうと思ったけど、何か用事があるんだと、ついて行ったら、人気のない体育館倉庫に着いた。
そこには他にも3年生の女子がいて、その真ん中にいた綺麗な人から強い視線を感じた。
『あっ、ごめんね?呼び出しちゃって。』
パッと雰囲気が変わって、可愛らしい雰囲気が溢れ出してる。
さっきの視線は気のせいかと思うぐらい。
『実はね、私、遥くんと付き合ってるの。それで莉子ちゃんと遥くんって仲良いでしょう?だから心配で。』
『え、遥と…?』
先輩は恥ずかしそうに顔を赤らめて小さく頷いた。
遥はそんなこと一言も言ってなかった。
『すみませんっ!知らなくて。…でも、私と遥はただの幼なじみなので、何も心配は…。』
『私が勝手に不安になっちゃうの。だって…2人彼女の私が嫉妬するぐらい仲良いから。』