拝啓 元カレ上司サマ

「全く、朝からイチャイチャしないでよ」

ぼそぼそと、沙穂が呆れたとばかりに言った。

秘書の葛西と煌太が、微笑み合いながら何か会話している。

二人を見ないようにと頑張るけれど、嫌でも目に入るし、楽しそうな声も聞こえる。

これから堪えられるだろうか、という不安があるのは事実だが、働いて、働いて、二人を気にしないようにしなければと、決意する麗香であった。




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