拝啓 元カレ上司サマ

転職も考え始めた矢先、社内広報に、麗香の実家近くの事務所の事務員急募となっていたのだ。

まさに、渡りに船とはこのことで、この機に乗じて転勤出来たら有難いと、麗香は早速、専用ページを開いて入力していった。

この会社では、転属願いを上司の承諾なしで人事部に出すことが出来るのだ。

沙穂以外、誰にも相談せずに申し込んだが、例えここから逃げることになっても、今はこれが最善と思うしかなかった。

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