Love Eater
ソルトも暗に『黙れ』『殺す』と自分の憤慨を言葉の代わりに示したに過ぎず、それすらも蓮華にはさらりと笑い飛ばされることまで予測済みの無意味な物。
それに、元々精神的にも余力がないのだ。
結果、付き合ってられるか。と溜め息交じりに銃を下ろしたのだ。
次の瞬間には気を抜きすぎて眩暈を覚えた程。
ふらりとした体は幸か不幸か蓮華が絡みついていてくれたおかげで倒れはしなかったのだが。
「ククッ、随分お疲れですねえ」
「誰のせいだ誰の」
「ん~?乙女心をまるで理解してなかったソルトきゅんの所為?」
「当たりだコンチクショウ!!」
「あはは、ぶっ壊れてるねえ。見るからに疲労困憊、まともに寝れてる?」
「……眠れてねえ。いや、夢の中でまでこうやってあいつを探し回ってばっかだ」
「うわぁ、本当に末期ぃ。きもーい」
「あのさぁ…マジに死んでくれない?」
「あっはは、まあまあそうピリピリしなさんなって」
「いや、させてるのお前だから」
それこそ誰のせいだと横目で一睨みしてみれば、返されるのはにーっこりと悪びれた様子のない笑みばかり。