Love Eater
六花にとってはソルトの言い分は少々複雑で。
理解出来そうでいて、理解出来ない部分もあって。
それでも、なんとなく伝わった答えを自分の中で反復し、ようやく唇を動かすと。
「お前は…僕がいなくなったら嫌だって事なのか?」
半信半疑にもそう問いかけたのだ。
「まあ、そうなるな。寂しいよ」
「寂しい?」
「そう寂しい。物足りないって思って落ち着かないって事だ」
やっぱり変な奴だと思う。
会った時からその印象は消えない。
何故と問いかけても返される答えもやっぱりよくわからなくて。
する事なす事よく分からないのにどうしてか嫌だと思えない。
それどころか、構われれば構われるほど鬱陶しいより強い他の感覚が胸を占める。
ほのかに温かいと思ったら突然にジリっと熱くなるような変な感覚。
それを今も感じながら、もっと詳しくとソルトの双眸を覗き込んでしまう。
だって、
「会ったばかりの僕なんかに?」
そう思うから。
「ククッ、会ったばっかで人を馬鹿にしてきたクソガキをそうそう忘れられるかよ。それどころか印象強烈。しかも……その辺の女より美人ときてる。……良い女になるぞ、お前」
「……よく分からないな。【さみしい】という説明のまま好いてくれてるのか、それともクソガキと貶す程嫌ってきてるのか?」
「好いてるよ」
「………」
「俺が名付けて欲を覚えさせたんだ。どんな物より特別に感じてるよ」
「どんな……モノより」
「だからな、六花」
「………」
「俺の為にも長く咲いててくれなきゃ困る」
「っ___」
六花に向けられたのは言葉のままの苦笑。
それでも見ていると切ないという感覚より温かみに溢れている柔らかい物。