Love Eater
そんな不安はソルトにも明確。
だからこそ六花の小さな手をとり真っ先に否定を示して首を横に振って見せる。
違うのだと。
「その力を使って悪い事をする奴も勿論いる。でも魔女そのものは決して悪いものじゃないんだ。ただ力があるってだけ。それだけで他の人間と何も変わらない」
「僕、悪い事なんてしないよ?」
「そうだろうな。分かってる。でも、理由はそれだけじゃなくて、魔女でいるともっと他の危険性もあるんだ。それこそ魔女本人の身が危ないとも言えるような」
「僕自身の?」
「だから、そうならない為にお前みたいに魔女の因子がある子供は早々に魔女の因子を殺す薬を投薬してる。もしかしたらその辺で遊んでいる子供たちの中にもいるかもしれない。その位に一般的で安全な薬だ」
「僕を見つけだしたのは……僕にその薬を使う為?」
「それが俺の仕事なんだ。俺は魔女を追う者。魔女を救い導き、時に狩って制裁するのが仕事。……今は見習いだけどな」
「魔女を……追う」
子供に告げるのはこの程度の説明で良いだろう。
本来であるなら事細かい知識や説明は保護者にする物。
病気の予防接種の如く、子供はなんの為の注射かなんて殆ど理解せずに受けている筈。
ただ、六花には他に説明すべき保護者がいない。
何のための連行と処置であるのか六花本人に説明し納得してもらわなければいけないのだ。