Love Eater


今だってだ。

六花の双眸は憤りなんて興味すら明確に見せず、蓮華の存在に視線すら寄越さない。

自分にとってはどこまでも蓮華は無価値であるという態度であるのに、蓮華はますます恍惚と目を細めて口元を歪ませる始末。

それは薄々六花も気が付いている蓮華の性癖で、分かっているからこそ無駄な悪癖に付き合い続ける気はないのだ。

「用がないなら帰るけど」

「帰ってもいいけどさ、またソルトきゅんに風穴あくけど?」

「空けたきゃ空ければ。自分の命が惜しくないなら」

「冷たーい。これ聞いたらソルトきゅん益々憔悴よ?今だってボロボロだったのどうせ知ってる癖に」

「苦しんでればいいんだそんな馬鹿」

「わぁお、恋する女は怒らせると恐いねえ」

徹底した冷徹ぶりはソルトにまで。

未だに蓮華どころかソルトにさえ六花の視線は動いておらず、引き止めておかねばあっさり姿を消してしまいかねない程である。

それでも、そんな姿が実に良い。

この魔混じりの血を滾らせる甘い香りもまた実にかぐわしい。

思わず全て我を忘れて行動したくなる衝動を覚える程六花という女は蓮華にとっても理想的であるのだ。

勿論、自分に興味がないという事が前提で。

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