Love Eater
勿論、挑発できる余裕を持ってして。
その余裕が確かなものであるのだと判明したのは数秒後。
次の瞬間には実にあっさりと地面に組み敷かれる六花の姿があったのだ。
特別な事をされたわけじゃない。
しいて言えば蓮華の指先が六花に触れた程度。
それでもその刹那には一瞬で今の状態に持ち込まれており。
組み敷かれた後も六花が抵抗するような動きを見せることなく。
ただ蓮華の拘束に大人しく従う六花の姿がそこに在るのだ。
それでも、六花の意志で抵抗をしていないわけでもなく、
「……触れる距離まで寄ってくれて嬉しいよ六花ちゃん」
「なんか……してる?」
「フフッ、体が動かない?それに……どんどんと力が抜けて使えないでしょ?魔力」
まさにその通り。
蓮華に触れられた瞬間から体の自由が奪われ抵抗など微塵も出来ず、それどころか貧血の様にどんどんと力も抜けてままならない。
まるで毒でも流されているかのような感覚に、流石に六花もほんの少しばかり苦悶を眉根に刻んでしまうのだが。