Love Eater
「やっぱり……恋する女の子の恨みつらみは恐いねえ。愛と憎は表裏一体。愛してるからこそ相手の一番傷つく方法で仕返ししようなんて思うんだから。……こんな風にさ」
「………」
「六花ちゃんだってこの3週間のソルトくんの姿を盗み見てた癖にさ。どれだけ憔悴して探し求めていたか」
「………」
「あんなに君を想い焦がれてるソルト君が何で君を拒むのか。……何か事情があるってことくらい頭のいい六花ちゃんならもう分かってるくせに」
「…………知らないよ」
「………」
言われるまでもない。
分かっている。
蓮華に言われるまでもなく、ソルトの憔悴を見るまでもなく分かっているのだ。
分かっていて尚なのだ。
だって…、だって…、
「事情なんてお構いなし、抑制が効かない好きって言うのが恋なんでしょう?」
「………」
「そう……言ったんだもん。それを恋だと信じてきたんだもん」
「………」
「それなのに、………好きな癖に、……事情より後回しにされるなんてあんまりだ……」
「…………やっぱり……最低だねぇ、ソルトくんは」
蓮華であってもさすがに六花に同調してしまった瞬間。
決して六花が声を荒げたわけではないのに。
涙を流したわけでも、表情を歪ませたでもない。
なのに、自分の能力もあって六花の悲痛の心は痛いくらいに伝わってきたのだ。