Love Eater
元が無垢であるからこそ何色にも染まりやすいのが六花であるのだ。
人間らしい感情を持ち合わせていたのはどこまでもソルトが作り上げた六花という器があってこそ。
それが壊れかけている今は蓮華が感じた様に電池の切れた人形の如く。
皮肉にも蓮華からすれば今まで見たどんな女より理想と言えるのが今の六花で。
いや、理想以上なのだ。
どこまでもソルトにしか感情を動かさない六花が自分に情を動かすなんてありえない。
それだけでも充分に理想的であるというのに、その唯一に情を置いたまま絶望的な虚無を纏って色を増している。
自分を映そうとしない双眸が愛らしく、思考すら危ういような精神に熱情が増して。
この蓮華が自分でも驚く程これ以上ないという熱情を込めながら肌に口づけ六花への愛着を示すのだから。
そんな愛撫は流れるように指先を動かし静かに下腹部を撫で始める。
六花が抵抗を見せる事もなく、そんな無反応具合にも思い募って。
初めて六花の唇に口づけようと顔を寄せて距離を詰めたのだ。
……が、
近づいた唇同士僅かの距離で重なり合う事はなく。
寧ろ静かにその距離は蓮華によって離される事となる。
かといって、それすら蓮華の意志ではなく口づける事を阻んだのは、
「………俺の獲物だ、蓮華」
蓮華の背後、銃口を蓮華の頭にぴったりと突きつけているソルトの意志によって