Love Eater
「無抵抗な人間を撃つとか酷いねぇ。しかも実弾で」
「お前の真似をしただけだろ」
「ってか、さっすがぁ。横っ腹に穴開いてても普通に動けちゃうんだもんなぁ」
「てめえが余計な力で神経弄らなきゃこの程度で俺が不能になるか」
「フフッ、しっかし…優しいソルトくんには出来ない非情さかと思ってたんだけどねえ。見てみなよ?俺が完全に避けてたら被害にあってたのは俺の下にいる六花ちゃんだ」
「……」
「六花ちゃんのこの滑らかな肌に傷がついて、挙句致命傷だなんてなったら……本気で苦しむのはお前じゃないの?」
ここまで本気の殺意を身に受けて尚、挑発をする度胸には感心していいものなのか。
それでも確かにソルトの興奮を収めるには一番の鎮静の一言でもある筈。
憤りで冷静でない行動を起こした結果、不本意にも想い人を傷つけただなんて優しいソルトの神経では耐えられないものだろう。
それをよく理解している蓮華だからして、今も興奮任せに行動するなと脅したつもりだったのだが。
誤算が一つ。
「……当たりゃあ良かったんだ」
「……はっ?」
「傷物本望。寧ろ、他の奴に食い荒らされる位なら殺る」
「っ…ひゅー、かっこいい〜」
ソルトが理性を持って殺意を向けていると言う事。
確かに興奮状態ではあるのだ。
それでも見境なく我を忘れて行動しているわけでなければ、寧ろ状況を実に理性的に捉えての行動。
そんなソルトを突き動かす欲求はただ一つ。
「六花に触んじゃねえ」
六花への独占欲。
今まで散々理由をつけて蔑ろにしてきた欲求が、ようやく研ぎ澄まされて剥き出しになったのだ。