Love Eater
「っ…ふっざけんなぁぁぁ!!離せっ!!」
「ハッ、そんな爪立てられたくらいで逃すかよ」
「はーなーせーっ!!むんっ!」
「っ……噛み付いても無駄だ」
「このぉっ!!」
「無駄無駄。俺から逃げられると……うっ!!」
まるで警戒心の強い猫の如く。
なんとか逃げ出さんと引っ掻き噛みつきジタバタと暴れる六花であったが、ソルトもまたこれでも仕事柄屈強と言える男であるのだ。
少々の痛みや傷などなんのそのと、暴れる六花をものともせずに歩き出そうとした矢先。
流石に、
流石にだ。
流石に蓮華に狙撃されたばかりの箇所を蹴りつけられた事にはソルトの拘束も緩むという物。
無論、六花が罪悪を感じる筈もなく。
「はんっ、舐めんなっ!」
緩んだ隙からヒョイッと飛び抜け逃げ出さんとしたのであったが。
「っ…!!?フギャンッ!!」
「っ…逃すかって…言ってんだろうがぁ…」
完全に逃げ切るより早くソルトの手が六花の足首を掴んだものだから、哀れにも六花はバランスを崩し、すっ転んで顔面まで打ってしまったのだ。
ソルトもソルトでとにかく捕まえ置くことが重要な今、六花の身を案じるなんて余裕もなく。
すっ転んだ隙に再び拘束をはかり、そんなソルトに捕まって堪るかと六花も這いつくばりながら蹴るやら殴るやらの取っ組み合い。
ここまでくれば子供の喧嘩さながら。