Love Eater



本当、なんでこんな女好きかな俺…。

そんな自分への呆れと零れる溜め息もまた実に久方ぶり。

今も六花と言えば自分にこれでもかと引っ付き、更には匂いの補充とばかりにスンスンと鼻を鳴らしている変態ぶりなのに。

変態だけど……俺限定に…か。

決して他人にはしない行為。

それどころかこの無邪気な姿そのものが自分のみに発揮される物。

それを理解してしまえば鬱陶しいと感じる事さえ愛おしい瞬間で。

うっかり、失うところであった六花の姿。

ああ、もう……、

「………っ……会いたかったよ、六花」

その感情一つだ。

焦がれて焦がれて気が狂いそうな程。

この匂いも、感触も、温もりも。

全部、俺の物…。

俺だけの。

そんな独占欲から無意識にも六花を抱き寄せる腕に力が入ったというのに。

「っ……嘘つきっ!!」

「…………はっ?」

更に密度が増すと思っていた体は真逆に突き放されて距離が出来てしまった。

かと言って、六花がソルトの上から退いたわけではなく、未だ跨った状態で、なんならソルトの胸座を掴んで睨み下しているのだ。

これには再び対応が追いつかずにポカンとしてしまうソルトがいて、それでも突如の『嘘つき』呼ばわりには流石に思考の回復は早かったらしい。

今度は一体どんな言いがかりだと、今まで抱いていた愛着も放り出し口元をヒクつかせて六花の不満に挑むのだ。

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