Love Eater



「僕を好きだって言ったくせにあんまりだぁぁぁ」

「あのなぁ…っ…もう突っ込むのも疲れるわっ!」

「っ…疲れる!?もう僕はお払い箱!?」

「いやいやいや、言ってねえだろ。俺は…」

「酷いよっ、僕にはソルトだけなのにっ!絶対に僕の方があんな女達より良い筈なのに!」

「だっから、六っ…」

「僕だってっ、」

「っ__」

人の話を聞けっ!

そんな怒号も感情さえも見事飛ぶ。

ただ目の前の姿に意識は釘付けで、瞬きも忘れて間抜けにも口は半開き。

なんで言い争っていたんだっけ?なんて、一瞬前の出来事さえ忘れさせる程ソルトの前には衝撃が広がっていたのだ。

「……僕の方が……良いもん」

「っ……」

「絶対…」

「…………だ…な」

思わずだ。

思わず無意識に六花の言い分に同調してしまう。

寧ろ反論なんてどうして出来ようものか。

嘘にも他の女が良いなんて言葉が浮かばないのだ。

目の前で一瞬にして艶やかさを帯びた六花の姿には。

元より人形の様に精巧な作りの美しさだという事はソルトも把握していた六花の容姿。

それでも、それに拍車をかけるように、ほんの少しあどけなさから大人の艶を帯びるように成長した姿がそこに現れた。

色を増した姿は齢20前後か。

いつもは短い黒髪は今は腰より長く青い艶を光らせて、肉付きもまた今までよりもっと成熟したラインを魅せつける。


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