Love Eater
いつから居たのか、物影からスッと歩み寄ってきた姿は今程使ったであろう銃を胸元に仕舞い込みながらクスクスと笑ってソルトと六花を交互に見据えるのだ。
そうしてその視線を留めたのはソルトの方。
「……いや、遊ばれているというより遊ばせてやってるが正解?」
「いきなり狙撃かよ、蓮華」
「プッ、そりゃあそうでしょ?強制執行対象にわざわざ『今から撃ち込みますよ~。動かないでくださいね~』なんて宣言してどうするのさ?」
「確かにな。正論だ。正論だがお前が言うと悪役のセリフに聞こえてならねえんだよ」
「あっはは、良いね。ダークヒーローポジってお綺麗正統派ヒーローより格好良くない?」
「うぜぇぇぇ」
「ありがと」
何を言ったところで無駄で無意味。
それどころかソルトが嫌悪すればするほど上機嫌に性質が悪くなるのが蓮華なのだ。
仕舞にはチュッなんて投げキッスまでかましてくることには、ゾワリと鳥肌立ったソルトが気色悪いと体を一生懸命擦っている始末。
どこか先程の張りつめた緊張の糸が緩んだような瞬間であったが、未だピンッと糸を這ったままの姿が一人。